NR、旧日東国鉄の形式について

今回は旧日東国鉄並びにNRグループの車両形式についてです。

最初に言いますと、旧日東国鉄時代の車両は現実の日本の旧国鉄とほぼ同じ形式名、付番法則です。設定も旧国鉄とほぼそのままです。違いは頭に動力方式を表す記号が付くくらいです。

旧日東国鉄時代の車両は動力方式により、下記の記号が付きます。

・電車:EC(Electric Car)
例)EC103系、EC115系、EC183系
気動車:DC(Diesel Car)
例)DC40系、DC58系、DC181系
・客車:PC(Passenger Car)
例)PC24系、PC50系

・機関車:L(Locomotive)
[動力方式]
E:電気機関車 D:ディーゼル機関車 なし:蒸気機関車

例)EFL65形、DDL51形、CL62形

そして、NR型の車両は動力方式と所属支社で下記のようになります。

[動力方式]
・直流電化:M(Motor car)
・交流電化:A(Altanative current)
・交流直流両用:E(Electric car)
気動車:D(Diesel car)
・客車:P(Passenger car)
[支社記号]
・北洋道:H
・東方・坂東早印設:E
・東洋:C
・帝畿・中道:W
・四島:なし
・秋州:Y

例)HA21系(北洋道:交流近郊形)、HA85系(北洋道:交流特急型)、EA21系(東方:交流一般形)、EM31系(坂東早印設:直流一般形)、EM57系(坂東早印設:直流特急型)、EE57系(坂東早印設:交直流特急型)、CM13系(東洋:直流一般形)、WM21系(帝畿:直流一般形)、WE81系(帝畿:交直流特急形)、YA13系(秋州:交流一般形)、YA83系(秋州:交流特急形)

一例を見れば何となく分かると思いますが、現実のJRの3桁形式で百の位が数字から動力方式を表すアルファベットになっています。十の位以下は現実のJRと同じ付番法則です。

今回は電車に限って説明しましたが、気動車の付番法則は実際の旧国鉄、JRのものが電車に比べると複雑で日東国の付番法則もそれを加味して法則を考えないといけないので暫く時間が掛かりそうです...

以上です。

日東国の運賃制度について-その2

今回も前回に引続き日東国の運賃制度についてです。

前回、日東国では現実の日本とは異なり日東国の憲法で保障されている「移動の自由」を根拠にした「交通権」に基づいて、全鉄道事業者「交通交付金を交付することで事業者の収支に左右されずに共通運賃制度を実現していると述べました。

今回はもう少し詳しく制度について掘り下げたいと思います。

さて、「共通運賃」制度と書きましたが、もう少し厳密に言うと「運賃通算」制度と呼んだ方が適切かもしれません。と言うのも、運賃体系自体は下記の通り大きく3つに分かれているからです。

●私鉄線運賃(いわゆる第三セクター鉄道も含む)
●NR線運賃
●地下鉄線運賃

基本的に下に行くほど運賃が高くなります。


NRについてはNRのモデルとなった現実のJR自体が運賃制度が複雑過ぎるので、私鉄や地下鉄といきなり共通運賃にするのはさすがに暴挙だと思いここは独立させることにしました。また、地下鉄も地上の鉄道と比べて建設費が莫大なので地上鉄道と比べて割増の地下鉄用運賃が必要と考えて独立させました。
但し、地下鉄とは名乗っていませんが第三セクター(私鉄運賃路線)でも一部もしくは全部が地下線の路線もありますので、この扱いを私鉄にするか地下鉄にするかは要検討です。


次に運賃通算の基本的な考え方についてです。

考え方としては、現実のJRの運賃制度に近い形です。JRでは幹線・地方交通線運賃、電車特定区間運賃、東京山手線内運賃とエリアによって運賃が異なりますが、電車特定区間内の駅から区間外の駅に向かう場合、全区間で幹線もしくは地方交通線の運賃が適用されるように日東国でも下記の通りとなります。

●NR線と私鉄線を跨ぐ場合、全区間でNR線の運賃を適用
◎NR線と地下鉄線を跨ぐ場合、全区間でNR線の運賃を適用の上、距離に応じて加算運賃を加える。
◎私鉄線と地下鉄線を跨ぐ場合、全区間で私鉄線の運賃を適用の上、距離に応じて加算運賃を加える。

下2つのパターンが全区間安い方の運賃を適用した上で加算運賃を設定しているのは、地下鉄線で設定している対キロ運賃設定がNR線や私鉄線に比べて短いからです。うまく説明できませんが、要するに地下鉄の営業キロはNR(現実のJR)や私鉄と比べて短いので営業キロの長い方の運賃を適用しましょうということです。

基本的に日東国のどの道州、地域でも運賃の考え方は同じですが、運賃自体は地域によって変わります(JRも本州三社と北海道、四国、九州で運賃が違うのと一緒です)。特に私鉄と地下鉄は地域差が出ています。

基本的な日東国の運賃の考え方は以上となりますが、細かい規則や例外などは現時点で考えが煮詰まっていないことの方が多いので改めて説明の機会を設けたいと思います。

日東国の運賃制度について

今回は日東国の運賃制度の話です。

現実の日本では鉄道事業者ごとに運賃が定められています。よって、違う鉄道事業者に跨がると通算せず一旦打ち切り新たに運賃が別途合算されるのが一般的です。また、赤字経営の事業者ほど運賃が高額になる傾向にあります。

一方、海外では事業者が異なっていても運賃は共通となっている国や地域もあります。パリやベルリンのように一定エリア内は同一運賃のゾーン制や韓国の首都圏電鉄のような事例があります。

日本が運賃共通化に踏み切れない理由は、海外とは違い数多くの民間企業が鉄道事業を行っている(いわゆる私鉄)ことと、それゆえ各事業者が独立採算で収支が決まりそれに基づいて各者運賃を決定していることが考えられます。


では日東国というと、鉄道事業者が異なっても原則通算する運賃体系となっています。

この様な体系が取れる背景として、日東国では全ての鉄道、バス事業者に一定の交付金(仮称:交通交付金? 名称未定)を交付しています。赤字の事業者、黒字の事業者拘わらず全ての事業者に対してです。現実の日本の地方交付税交付金みたいな感じでしょうか。
但し、全ての事業者とは言いつつも赤字の事業者に対しては交付金額を多くし、逆に黒字の事業者に対しては赤字の事業者よりも交付金額を少なくしているという設定です。

この様な交通交付金制度を取っている根拠として、日東国の憲法で保障されている「移動の自由」を基にした権利「交通権」があります。何人も公共の福祉に反しない限りは移動の自由が保障されています。

この交通権はフランスの国内交通基本法にインスパイアされて日東国にも導入しました。

Wikipedia「国内交通基本法
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E5%9B%BD%E5%86%85%E4%BA%A4%E9%80%9A%E5%9F%BA%E6%9C%AC%E6%B3%95

因みに、交通交付金の財源はどこから捻出されるかというと国民の住民税の一部から捻出していることにしています。権利の保障と引き換えに国民からあまねく税を徴収する形を取っています。
こうなると社会主義的な仕組みと感じる方もいらっしゃると思いますが、ここではその是非を問うことは当創作の趣旨から外れるので割愛させて頂きます。

(余談ですが、個人的な見解として今後の公共交通の行方は社会主義的アプローチであれば前述の通りに、資本主義的自由競争的アプローチであれば、自動車の自動運転が実用化され世間に普及し出したら特に地方はローカル鉄道やバスが消えて代わりに自動運転の自動車が幅を利かせているのではないかと考えます)

こうして、全鉄道事業者が交通交付金を受け取っているため運賃が現実の日本より低廉化されている、という設定です。
また、共通運賃を支える組織として地域別の「公共交通連合」が存在し、域内の鉄道、バス事業者が加盟して域内の共通運賃を取り決めていることになっています。

今回は日東国の鉄道運賃の概要を述べました。次回は詳しい制度の中身をかいつまんで説明します。

日東国の旧国鉄民営化企業「NR」について

今回は日東国の旧国鉄に当たる鉄道「NRグループ」について述べたいと思います。

名前の通り現実のJRグループがモデルですが、大きく異なる点はグループの統括会社(持株会社という設定)が存在する点と、旅客輸送は在来線会社と高速鉄道(新幹線)会社に分かれている点です。

もう少し詳しく言うと、当初は現実のJRと同じように地域で分割民営化しましたが、後に地域格差が生まれたことから全国統一のユニバーサルサービスが必要だということで再統合されたという流れです。その上で、旅客輸送が地域輸送や中距離輸送に特化した在来線会社と長距離高速輸送に特化した高速鉄道会社に分かれたという感じです。

こうなると多くの収益が見込まれる高速鉄道(新幹線)と赤字のローカル線も抱えている在来線とで収支格差が生まれるのでは?と疑問を持たれると思いますが、その辺りの説明は別途説明したいと思います。また、貨物鉄道会社は現実のJRと同じで引続き存続しています。

さて、高速鉄道会社、在来線会社、貨物鉄道会社と言っていますが、社名は下記の通りです。

●日東鉄道(NRホールディングス)……持株・統括会社、施設保有会社(第三種鉄道事業者)
●日東旅客鉄道(NR全日東)
……在来線運行会社(第二種鉄道事業者)
●日東高速鉄道(NR新日東)……高速鉄道(新幹線)運行会社(第二種鉄道事業者)
●日東貨物鉄道(NR貨物)……貨物鉄道運行会社(第二種鉄道事業者)

このうち、NR全日東とNR貨物は道州毎の7つの支社があります。

○北洋道(ほくようどう)支社
○東方(とうほう)支社
○坂東早印設(ばんどうそういんせつ)支社
○東洋(とうよう)支社
○帝畿(ていき)支社
○中道(ちゅうどう)支社
○四島(しとう)支社
○秋州(しゅうしゅう)支社

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NRグループ組織図

現実のJR東日本JR西日本に当たるエリアだけ2つの支社に分かれている他は現実のJRの地域別会社と同じ区割りになっています。

下記のpixivの説明文も併せてご参照ください。
https://www.pixiv.net/artworks/71713601

ここまでの説明で薄々疑問に思っているかもしれませんが、現実でいう整備新幹線並行在来線第三セクターに経営分離しているかというと、前述の通り高速鉄道会社と在来線会社に分かれていますので、日東国では並行在来線の経営分離はありません。

簡単ではありますが、今回は日東国の鉄道の基幹を支えるNRグループの説明でした。

架空鉄道世界「日東国」について

初めまして。架空鉄道世界の「日東(にっとう)国」を構想しております。「日東国」とは、日本の地理をそのままベースにした上で、架空鉄道(妄想鉄道)のための世界として構想した架空世界です。全体のざっくりとした地理は下記をご参照ください。

f:id:NRnitto_railway_hg:20191026133948p:plain
日東国道州・都道府県地図
https://www.pixiv.net/artworks/68683294

上記日東国の地図を見れば分かりますが現実の日本とは異なり、道州制を取っています。

但し、道州制はあくまでも当架空鉄道世界を構成する制度の一部でしかないので、特に政治的な意味合いはありません。道州制以外についても当創作は政治的なプロパガンダや現実の公私拘わらずあらゆる団体や個人の制度や政策等の改善策を提起するものではありません。あくまでも娯楽、エンターテイメントとして創作していることはご承知おき頂ければ幸いです。

さて、一般的に架空鉄道というと、実在する土地、完全に架空の土地拘わらずある架空の鉄道事業者を構想して路線や車両、ダイヤ、路線形成史を表現している方が多いと思います。また、実在する土地であっても大半が鉄道空白地域にオリジナルの路線を構想したり、廃止路線の復活や未成線が実在したらと構想する方が多いと思います。

しかし、「日東国」では一部オリジナルの路線を除いては大半が現実の日本の実在路線をトレースしています。「これではオリジナリティがないのでは?」と考える方もいらっしゃるかもしれません。

なぜ、この様な形を取っているかというと、現実路線でも中身を好きなように妄想すればそれも架空鉄道ではないかと考えているからです。もっと突き詰めて言うと、既存の路線でも好きなように妄想して遊べるようにしたいからです。

例えば、現実の首都圏JRでは複々線区間が何区間かありますが、大半が運転系統、路線別のいわゆる「線路別複々線」となっています。歴史的経緯から旧国鉄時代、高度成長期の朝ラッシュ時のとてつもない混雑を一刻も早く緩和するために当時は「腹付け線増」と言われ、既存線の横に線路を増やして急ピッチで複々線化していました。

一方、関西のJRや大手私鉄では同一方向行きの線路を並列させる「方向別複々線」が採用されています。この場合、同じ方向の各駅停車と急行の乗り換えが同じホームで乗り換えでき、各駅停車が走る緩行線と急行や快速が走る急行線とのお互いの線路の行き来が容易になります。線路別複々線では反対方向の線路を跨ぐ必要があるため、立体交差にするか平面で交差させるしかありません。立体交差では建設費が、平面交差では反対方向の列車の進路を塞ぐためダイヤ編成に支障が出ます。

但し、デメリットもあります。方向別複々線では、朝ラッシュ時に乗客の多い方向のホームに混雑が集中してしまいます。この点では、各駅停車と急行、快速のホームは別にした方が混雑は緩和されるでしょう。

ただ、そういった背景は知りながらもやはり線路別複々線では各駅停車と急行、快速との乗り換えが別のホームになるので不便だなぁ、と感じます。現実のJR総武線錦糸町駅では各駅停車と快速のホームを乗り換え客が短い乗換時間の中ダッシュしていく姿も見受けられます。同じJRでも御茶ノ水や戸塚ではわざわざ駅の前後で立体交差にして同じホームで乗り換えできるようにしているのになんで錦糸町は...と思ってしまうんですよね...(笑)

そこで、「日東国」ではこうした「モヤモヤ」を解消させるために敢えて現実とは異なる設定としています。例えば、上の例で挙げたJR総武線は線路別複々線ですが、「日東国」では現実の錦糸町から津田沼に当たる区間を方向別複々線にしています(当区間でも一部線路別となっている区間もあり)。

今、「現実の錦糸町から津田沼に当たる区間」と書きましたが、この様に書いているのには理由があります。もう一度冒頭の日東国の地図をご覧ください。

f:id:NRnitto_railway_hg:20191026133948p:plain
日東国道州・都道府県地図

地形は日本そのものですが、地図にある地名が現実とは異なっています。しかも、限りなく現実の地名に寄せていてマンガやアニメに出てきそうなパチモン地名のようにも見えると思います(笑)

「日東国」では、日本の地理をそのまま流用していても、地名や駅名、路線名は全て架空のものに変えてあります。

これは前述したように、中身を好きなように妄想できるように創作の自由度を上げ、現実の地名や団体名、個人名を使って何らかの不利益を相手に与えてしまわないようにするためです。
特に前者は、現実の名称をそのまま使うとそのイメージがこびりついて「これは元々こういう経緯があるからお宅のこういう設定は違う!」という方もいらっしゃるかもしれませんので、敢えて架空の名称にすることでこうした先入観を排除して架空世界を楽しんで頂けるようにしています。

以上、「日東国」の概要や創作のコンセプトをかいつまんで説明しました。