架空鉄道世界「日東国」について

初めまして。架空鉄道世界の「日東(にっとう)国」を構想しております。「日東国」とは、日本の地理をそのままベースにした上で、架空鉄道(妄想鉄道)のための世界として構想した架空世界です。全体のざっくりとした地理は下記をご参照ください。

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日東国道州・都道府県地図
https://www.pixiv.net/artworks/68683294

上記日東国の地図を見れば分かりますが現実の日本とは異なり、道州制を取っています。

但し、道州制はあくまでも当架空鉄道世界を構成する制度の一部でしかないので、特に政治的な意味合いはありません。道州制以外についても当創作は政治的なプロパガンダや現実の公私拘わらずあらゆる団体や個人の制度や政策等の改善策を提起するものではありません。あくまでも娯楽、エンターテイメントとして創作していることはご承知おき頂ければ幸いです。

さて、一般的に架空鉄道というと、実在する土地、完全に架空の土地拘わらずある架空の鉄道事業者を構想して路線や車両、ダイヤ、路線形成史を表現している方が多いと思います。また、実在する土地であっても大半が鉄道空白地域にオリジナルの路線を構想したり、廃止路線の復活や未成線が実在したらと構想する方が多いと思います。

しかし、「日東国」では一部オリジナルの路線を除いては大半が現実の日本の実在路線をトレースしています。「これではオリジナリティがないのでは?」と考える方もいらっしゃるかもしれません。

なぜ、この様な形を取っているかというと、現実路線でも中身を好きなように妄想すればそれも架空鉄道ではないかと考えているからです。もっと突き詰めて言うと、既存の路線でも好きなように妄想して遊べるようにしたいからです。

例えば、現実の首都圏JRでは複々線区間が何区間かありますが、大半が運転系統、路線別のいわゆる「線路別複々線」となっています。歴史的経緯から旧国鉄時代、高度成長期の朝ラッシュ時のとてつもない混雑を一刻も早く緩和するために当時は「腹付け線増」と言われ、既存線の横に線路を増やして急ピッチで複々線化していました。

一方、関西のJRや大手私鉄では同一方向行きの線路を並列させる「方向別複々線」が採用されています。この場合、同じ方向の各駅停車と急行の乗り換えが同じホームで乗り換えでき、各駅停車が走る緩行線と急行や快速が走る急行線とのお互いの線路の行き来が容易になります。線路別複々線では反対方向の線路を跨ぐ必要があるため、立体交差にするか平面で交差させるしかありません。立体交差では建設費が、平面交差では反対方向の列車の進路を塞ぐためダイヤ編成に支障が出ます。

但し、デメリットもあります。方向別複々線では、朝ラッシュ時に乗客の多い方向のホームに混雑が集中してしまいます。この点では、各駅停車と急行、快速のホームは別にした方が混雑は緩和されるでしょう。

ただ、そういった背景は知りながらもやはり線路別複々線では各駅停車と急行、快速との乗り換えが別のホームになるので不便だなぁ、と感じます。現実のJR総武線錦糸町駅では各駅停車と快速のホームを乗り換え客が短い乗換時間の中ダッシュしていく姿も見受けられます。同じJRでも御茶ノ水や戸塚ではわざわざ駅の前後で立体交差にして同じホームで乗り換えできるようにしているのになんで錦糸町は...と思ってしまうんですよね...(笑)

そこで、「日東国」ではこうした「モヤモヤ」を解消させるために敢えて現実とは異なる設定としています。例えば、上の例で挙げたJR総武線は線路別複々線ですが、「日東国」では現実の錦糸町から津田沼に当たる区間を方向別複々線にしています(当区間でも一部線路別となっている区間もあり)。

今、「現実の錦糸町から津田沼に当たる区間」と書きましたが、この様に書いているのには理由があります。もう一度冒頭の日東国の地図をご覧ください。

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日東国道州・都道府県地図

地形は日本そのものですが、地図にある地名が現実とは異なっています。しかも、限りなく現実の地名に寄せていてマンガやアニメに出てきそうなパチモン地名のようにも見えると思います(笑)

「日東国」では、日本の地理をそのまま流用していても、地名や駅名、路線名は全て架空のものに変えてあります。

これは前述したように、中身を好きなように妄想できるように創作の自由度を上げ、現実の地名や団体名、個人名を使って何らかの不利益を相手に与えてしまわないようにするためです。
特に前者は、現実の名称をそのまま使うとそのイメージがこびりついて「これは元々こういう経緯があるからお宅のこういう設定は違う!」という方もいらっしゃるかもしれませんので、敢えて架空の名称にすることでこうした先入観を排除して架空世界を楽しんで頂けるようにしています。

以上、「日東国」の概要や創作のコンセプトをかいつまんで説明しました。